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日本ゴルフの黎明期を支えたプロを育てた、西の名匠・上田治氏の設計によるチャンピオンシップコース

岐阜関カントリー倶楽部と言えば、井上清次プロと森口祐子プロを思い浮かべる人も少なくないはず。井上プロは日本のゴルフの黎明期に活躍したプロで、1952年（昭和27年）の「日本プロ選手権」のチャンピオンであり、長男の井上清一プロも「東北クラシック」に優勝するなどシード選手の常連だった。森口プロは富山市の高校のバスケットボールのキャプテンだったが父について行った練習場で簡単にボールが宙に舞ったことから、高校卒業と同時に岐阜関CCの井上清次プロに入門。厳しい指導の下に素質を開花させ、井上清次プロと岐阜関CCの存在をクローズアップさせた。

森口プロが生涯獲得賞金3億円を突破する快挙を成し遂げた背景には、もちろん井上清次プロの指導によるところが大だが、岐阜関CCで毎朝、毎夕9ホールのラウンドを欠かしたことがなかったということも大きい。岐阜関CCは、東の井上誠一氏と双璧と謳われた西の名匠・上田治氏の設計によって、現在の東コース18ホールで1964年（昭和39年）開場。7,180ヤード、コースレート74.5（現在は7,256ヤード、コースレート74.9）という当時の用具用品を考えれば非常に長く、丘陵地の自然を巧みに活かした難易度の高いコースはたちまち評判となった。1968年（昭和43年）には「関西プロ選手権」が開催され、杉原輝雄プロが戸田藤一郎プロとの接戦を1打差で制して優勝。チャンピオンシップコースとしても高く評価され、以来、1973年（昭和48年）に「日本プロ選手権」（優勝・青木功プロ）、1987年（昭和62年）に「日経カップ中村寅吉メモリアルトーナメント」（優勝・芹澤信雄プロ）、2009年（平成21年）に「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」（優勝・諸見里しのぶプロ）などのトーナメントの舞台となっている。

西コースは、1968年（昭和43年）に増設された9ホールをクローズし、新たに9ホールを増設して1970年（昭和45年）に誕生。6,991ヤード（Aグリーン）と東コースほど長くはないが、タフなコースであることには変わりはない。1990年（平成2年）に「日本女子オープン選手権」が行われ、森口プロが樋口久子プロらを抑えて優勝して話題となった。

森口プロが岐阜関CCでプロへの道を歩み始めた時はすでに36ホールのコースになっていた。このタフなコースでの修業がいかにその後の森口プロの活躍の源であったことは容易に窺い知れる。東コースは現在でも東海地区屈指の距離のあるコースであると同時に戦略性の高いホールが続く。西コースはフェアウェイが広くて開放感もあり、趣のあるホールが多い。「年代や技量を問わずに楽しめる」というコンセプトで造られたコースなので東コースよりは好スコアを望めるが、手強いコースであることに変わりはない。

基本情報

コースレイアウト

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