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池田勇太がプロ初優勝を決めた2009年日本プロゴルフ選手権のコース。2013年9月にもトーナメントを控える名門

恵庭カントリー倶楽部でまず感動するのは、夢の国の世界に迷い込んだような錯覚を覚える宮殿さながらの白銀のクラブハウスだ。正面には噴水が吹き上げる真円の池が広がり、見る角度によっては水面にクラブハウスが浮き上がっている。だからといって、本州にある、いかにもバブル期に造られたといった感じのおごり高ぶった豪華さは微塵もない。北海道らしい透明感のある雄大な敷地の中に、白樺や白雪にも溶け込むような色調の佇まいを見せているからに違いない。エントランスホールに足を踏み入れると、上質な倶楽部の雰囲気に包まれる。コースに出る前に、思う存分、北海道でも有数のクラブハウスを楽しんでいただきたい。

コースは、「摩周（ましゅう）コース」、「阿寒（あかん）コース」、「支笏（しこつ）コース」の各9ホールからなる27ホールを有する。開場は1991年（平成3年）と新しいコースながら、誕生するや否や人気を博する存在となった。新千歳空港から約20分という地の利もさることながら、クラブハウスとともに美しさを伴った雄大さとバンカーや沢や池を巧みに活かした戦略性の高いコースによるものだ。設計は富沢廣親氏。日本のゴルフ隆盛時代のコース設計を井上誠一氏とともに担ってきた富澤誠造氏の長男で、父親からだけではなく米国のコース視察から多くのことを学び、その集大成ともいえるものが恵庭CCに具現化されている。

最も印象的なのは、白砂を満面にたたえるバンカー群の造形美であるが、いつまでも心に残るホールが多い。例えば、「摩周コース」の、グリーン手前まで切り込んだ沢がある4番パー3、グリーン手前に難易度の高いニューポットバンカーが待ちうける7番パー5。
「阿寒コース」の、打ち下ろしながらグリーン左手前に池が待ち構える距離のある2番パー4、グリーン左手前から大きな池が張り出してきている8番パー3。
「支笏コース」では、雄大な恵庭岳を映す池がティーショットにプレーシャーを与える1番パー4、打ち上げながら右にドッグレッグして強烈な2段グリーンの3番パー5などである。

恵庭CCでは池田勇太プロがプロ初優勝を挙げた2009年（平成21年）「日本プロゴルフ選手権」のほか、「日本プロゴルフシニア選手権」が2005年（平成17年・室田淳プロ優勝）、2006年（平成18年・中嶋常幸プロ優勝）にも開催されている。また、2013年9月（平成25年）には、第46回「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」が行われる。

基本情報

コースレイアウト

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